2014/09/26

ローラーホッケー部


女子 学生の歴史塗り替える全日本連覇

◆第27回 全日本女子ローラーホッケー選手権大会◆
8月31日 長野・千曲川リバーフロントスポーツガーデン
全日本選手権・女子
立大
(1)
0-1
(0)
MJクラブ
1-0
得点者(立大)
根本

全日本大会。社会人も参加するこの大会はローラーホッケー部にとって1年間の中で最大の難関であり、試練である。昨年度優勝しディフェンディングチャンピオンとして臨む今大会は「4大会制覇」(=東日本学生、東日本、全日本学生、全日本の4大会で優勝)という究極の目標に向け突き進む彼女らにとって絶対に負けられない戦いである。

準決勝GFクラブ戦を3−0と完璧に試合を支配し勝利した立大はその勢いを持ったまま、決勝MJクラブ戦に臨んだ。公式戦で勝ったことのない相手ではあったが、優勝を目指すチームの思いを体現して決勝進出を果たした選手たちは、大きな自信を持っているはずだ。難敵のMJクラブをここで下すことができれば優勝以上の価値を持ったものを手に入れることができる。この正念場の一戦は、夏の終わりの厳しい日差しに刺された長野に開始の笛を迎えた。

 開始早々、キャプテンの原(観4)が単独で持ち込みチームに勢いを与える。「優勝するぞという気持ちで団結していたし気合も入っていた」(原)と立大はいつも通りの原を中心とした攻めを続けていく、と思われた。しかし開始3分、立大を思わぬアクシデントが襲う。原が目にパックを受け負傷退場。「すごく動揺した」(原田=文3)、「正直、厳しいなと思った」(岡部=法4)。立ち上がれずにベンチに運ばれていく原を見つつ立大に隠し切れない動揺が走ったことは間違いない。チームの中心であり、頼れる存在であった原の離脱は想像以上に痛かった。立大に漂う悪いムードは2分後に原が気合の出場をしても払しょくすることができない。負傷時に代役として投入された山口(観3)も「本当に集中していた」と奮闘したが、前半の終了間際に先制点を献上してしまう。

エンドが変わっても試合の流れは変わらない。主導権をMJクラブに完全に握られ耐える時間が続く。その中であった。5分、左サイド山口からの鋭いクロスを根本(観4)が流し込みゴールを奪う。立大が誇るエースの一撃は待望の同点弾となった。さらに追加点を狙い勢いに乗りたい立大は、立て続けに決定機を迎えるがこれは得点には結びつかず、14分、16分と立て続けに大きなチャンスをつくるがどちらもキーパーに止められ追加点を奪えない。立大がチャンスを逃すと、強豪MJクラブはここぞとばかりに攻めたて、押し込まれる展開が目立ってくるようになる。「狙っていた形はあったが思い通りにはいかなかった」(山口)と、圧倒的に攻められた。18分からの2分間は時間以上に長い2分だった。

延長に入ってもその流れは変わらず、我慢が続いた。耐える時間帯において中でも輝いたのはキーパー原田のセーブ。MJクラブの激しい攻撃を幾度となく跳ね返し、ゴールを割らせなかった。「本当に成長したと思う」。キャプテンの言葉がその奮闘を物語った。この時間においては、立大は学生の武器である体力を全面に押し出し、相手に食らいついた。その中でも機を見て攻撃に転じ、延長後半2分には根本のパスカットから原がゴールを脅かし、直後には原の個人技から山口が狙うがキーパーに阻まれ得点はならず、激戦はフリーシュート戦にもつれこむ。

フリーシュート戦で値千金のゴールを挙げた根本

フリーシュート戦も最後の最後まで激しい戦いが続いた。立大4人、MJクラブ5人が外して迎えた10人目。シューターはエース根本。ここまでの大会でフリーシュートを外してきていたこともあり、この一打にかける思いは大きかっただろう。笛の音と共に一瞬訪れる静寂。次の瞬間に、思い切り良く振り抜かれたスティックの先、キーパーの待ち構えるゴールのネットが揺れた。誰もが夢見た全日本2連覇。全員の夢を乗せたそのシュートが決まると、立大に歓喜の輪が広がった。「やっと決めることができた」(根本)。念願のゴールは立大を全日本優勝へと導く値千金のゴールとなった。

学生史上初となる全日本2連覇を果たした立大女子ローラーホッケー部。しかし彼女らの終着点はここではない。黄金期を築いた4年生最後の大会となるインカレを優勝したその先にある「4大会制覇」である。上昇気流に乗った彼女らの勢いはもはや止めることはできない。

(9月24日・高橋謙人)


◆コメント◆

みんなに助けられました。けがで目が霞んじゃって全然集中できなくてどうしようとなっていて、失点も私のミスだったのですごく申し訳ないなと思ってしまって。チームメートからは無理しなくていいと言われたんですけど、無理しないわけにはいかないと思いました。変に構わずハーフタイムの時は自分たちのプレーをしようと話していました。失点して負けている状況ではあったんですけどみんなが元気に話していて、それに救われました。1点取って追いついてからは負ける気がしなかったです。無理をせず自分たちのプレーをすれば勝てると思いました。(根本の最後のフリーシュートについて)やってくれたなと思いました。決まった瞬間はうれしすぎて叫びすぎて頭真っ白になって一瞬気絶しかけちゃいました。そのくらいうれしかったです。MJを倒せて、これでやっと日本一って言えるなと。

根本
2年連続で優勝できてうれしい気持ちでいっぱいです。違うのはやっぱり、去年は4年生が1人で、後輩として「先輩のために」という気持ちだったんですけど、今年は自分が4年生になって後輩の思いもすごく伝わってきました。本当にみんなでつかんだ優勝かなって思います。(決勝を振り返って?)やっぱり学生が勝てたのは気持ちと足だと思うので、そこで勝つしかないという気持ちはベンチも含めてみんな思っていたと思うので、それが勝ちにつながったのではと思います。(フリーシュートについて?)やっと決められたって感じですよね、本当に。プレッシャーはあんまり感じないように、ニコニコヘラヘラしていたと思うんですけど、それが逆に良かったのかなと思ってます。(インカレについて?)最後の最後でころっと負けるわけにはいかないので、最後まで全力で部活に没頭して、終わったら精一杯遊びたいと思います。

岡部
個人的にはなかなか相手の動きとかスピードに翻弄(ほんろう)されて、上手くチームになじめないところがあって、そこはまだまだ課題が多いなと。今までの試合とかだと先制されると、みんな気持ちが落ちこんでうまく切り替えられないことが多かったんですけど、それは今日の試合前のミーティングで相手もうまいし先制されることもあると思うから、そこは落ち着いて確実に勝とう、と優紀(=原)がしてくれていたのでそこはみんな同じ気持ちで出来ていたかなと思います。(根本の決勝点について?)さすがの一言です。うちのエースはやってくれるんですよ、そういうところで。(GKの原田について?)この大会は直美のおかげで入らなかった、何とか勝てたっていうのが試合がいくつもあったので本当に今では頼れる守護神だなと思ってます。

角田
全日本のためにやってきたので、一番はホっとしています。良かった点は集中力を切らさないでできたこと。準決勝とかでは周りの声が気になったり、自分が40分間走るんだっていう覚悟ができていなかったり、悔しいプレーをしてしまったんですけど、決勝では集中が続いたのはよかったかなと思います。(試合前は?)4年生がなごませてくれて、わたし緊張してしまう人なんですけど、アップも笑い声が聞こえる感じの雰囲気だったので、チームの雰囲気としてはとても良かったと思います。4年生が本当に上手で、簡単なことではないけど4冠という目標を掲げてやっていく中、個人的にも技術が足りなくとも目標に貢献していかなければならない立場だったので、とにかく追いつかなきゃという気持ちでした。自分の技術が目標に追いついていないという点でプレッシャーはありました。(インカレに向けて?)とにかく四冠にリーチがかかっているので、何が何でもそれを達成したいなと思っています

山口
(原の離脱について?)代わりに入った時が、もう本当に一番集中してました。優紀さんの代わりにならなきゃって気持ちで。(次期キャプテンとして?)優紀さんには本当に尊敬しかないし、これから相当プレッシャーだなって感じてて、他の大学と比べてもチームとしてはまだ完成してないなと、やっぱりダブルエースに頼りきりなので。まだまだ教えてもらえる時間があるので、しっかり真似できるものは修得して次のチームにつなげていけたらなと思います。(インカレに向けて)一戦一戦しっかりやって、今年の大きな大会4つ全部優勝っていう目標を最後にこけるわけにはいかないのでインカレも優勝して最高な形で4年生を送り出せたらなって思います。

原田
緊張していたんですけど社会人相手にチャレンジャーの気持ちで臨むことが出来たので精いっぱい思いっきりプレーが出来たと思います。最初のミーティングの時にウチらは1点取られると落ちてしまうけど1点取られるのは当たり前だと思ってやろうと言っていたのでいつもよりは落ち込まずにできたと思います。かなり守備の時間が長くて途中、股関節が攣(つ)ってしまって辛い時とかもあったんですけど、最初からディフェンスの時間は長いと思っていたので耐えようと思ってました。(セーブについて?)パックをしっかり見られていたと思います。後半は自分の後ろにあるパックをみんなが声をかけてくれてクリアできたりもしました。みんなのおかげです集中が少し切れそうになりましたけど、先輩たちと一緒にプレーできる時間もそんなに長くないですし、今回が社会人とこのチームで戦う最後の試合だったのでここで負けるわけにはいかないって思って気持ちを切り替えました。
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