2015/01/30

スケート部フィギュア部門


氷上の熱き戦い

◆第87回日本学生氷上競技選手権大会◆
1月5日~8日 北海道・釧路市春採アイスアリーナ
真冬の花形競技フィギュアスケート。その学生頂点を決める戦いが釧路で行われた。立大からは4人の選手が出場し、各々が氷上で今季の集大成を演じた。

見せ場のリフトで観客を魅了した川島

トップバッターで出場したのはアイスダンス準選手権の川島(済4)。畑野(東大)とペアを組み、今大会のために完成させたプログラムを披露した。1日目のパターンダンスでは冒頭から息の合ったステップで軌道に乗り、結成2か月以下にもかかわらず他カップルとの点差を開かせなかった。2日目のフリーダンスではワルツに乗せ、華麗なスケーティングを見せる。見せ場のリフトでは2人が満面の笑顔を咲かせ、観客を楽しませた。結果は4カップル中4位に終わるも、「急ピッチで用意してきたけど、無事にインカレで滑れて良かった」と安堵の表情で語った川島。畑野も「悔しかった部分もあるが、楽しく滑れた」と笑顔で演技を振り返ってくれた。

女子Cクラスには廣川(観2)と下川(文4)が登場。今大会がインカレのデビュー戦となった廣川は、序盤からジャンプを次々と成功させていく。しかし、「インカレ独特の空気に飲み込まれてしまった」と後半のスピンやアクセルジャンプでミスが出てしまう。23位とほろ苦い結果となったが、「普段の練習の空気から変えたい」と今後への強い意気込みを語ってくれた彼女。今回の経験を糧に、さらなる活躍を見せてくれるに違いない。

プログラム終盤で笑顔を見せる下川
下川は過去2年間、この大会で上位入賞している実力者。かねてから優勝への強い思いを持っていた。音楽に合わせて滑り出すと、冒頭の連続ジャンプを成功させ、思わず笑みがこぼれる。その後もジャンプ、スピン、スパイラルと続く要素を確実に決めていく。一つ一つの技の完成度が高い、圧巻の演技に観客席からはひときわ大きな歓声が上がった。最後のコンビネーションスピンを決めると喜色満面の下川。「自分が納得いく演技をして、嬉しい結果が付いてきてくれた」と勝利にこだわった完璧なプログラムで悲願の優勝を手にした。

女子Bクラスでは、ルーキー・青野(社1)が初出場。ダブルアクセルを成功させて本人も驚きの表情を見せたが、続くジャンプでは転倒などの失敗が相次ぎ、結果は23位と伸び悩む。インカレ予選である激戦の東日本インカレを2位通過したことから期待も寄せられていたが、練習の段階から不安を残した状態での演技となってしまい、実力を出し切ることはできなかった。「試合のために自分を追い込むことができなかった」と涙交じりに語った青野。この悔しさをばねに、来季こそは彼女の本領発揮を見せてくれることに期待したい。


楽しく演技が出来たと語った梅林
最後に登場したのは女子Aクラスの主将・梅林(営4)。立大選手として戦う最後の舞台で完成させた演技を見せたいところではあったが、冒頭のアクセルジャンプは不発に。しかしその後は切り替え、サルコウジャンプやコンビネーションジャンプを着氷して優雅なステップを魅せる。ビールマンスピンで演技を終えると、やりきったというような笑顔で『Time To Say Goodbye』を締めくくった。ショートプログラムの順位は32位でフリースケーティング進出はならず、無念の結果に。しかし演技後には「今までの4年間で1番楽しく踊れた」と穏やかに振り返ってくれた。

笑顔あり、涙ありの大波乱となった今大会。川島・下川・梅林の4年生3人は今季で引退となるが、その確かな闘志は脈々と下級生にも受け継がれている。主将として「後輩には楽しさを持ちつつ、厳しさも取り入れていってほしい」とコメントした梅林。次に控える春の公式戦に向け、スケート部フィギュア部門は転換の時を迎えつつある。
(1月24日・糸瀬裕子)


◆コメント◆
川島ゆうか・畑野航平

―フリーダンスを終えての感想
川:脚が絡まって転んでしまったところはあったんですけど、今までの成果を出せたとは思うので満足しています。
畑:もっとうまく出来たなって部分もあり、やりきった部分もありで複雑です。達成感と悔しいのが混ざったような。
―ツイズルとリフトの出来は?
川:最初のツイズルは少しミスをしましたけど、2本目で修正できたと思います。リフトは1番の見せ場だったので、無事にできて良かったです。リフトは抱えたまま3回回るとレベルが取れるんですけど、この大会ではつかないみたいで。そこで点を稼ごうと思ったんですけど…。ルールが変わったのが12月くらいで、ジャッジの中でGOEもつけないことになっていたらしいので。
―点数としては満足?
川:畑野くんがスケーティングがとても速い選手なので、そこで勝負しようかと考えていたのですが、あまり点数が出なくて残念でした。他の組を見ると足もしっかり揃っていて、そういうところで差をつけられたかなと悔しいです。
―インカレ全体を振り返って
川:夏から猛ダッシュでバッジも取って、プログラムも作ったんですけど無事にインカレで滑れて良かったと思ってます。いろんな人の支えがあってこうして出場することができました。畑野くんも急な誘いだったのに乗ってくれて、毎日2、3時間ずっと一緒に練習していて、練習の密度は絶対負けないと思ってやってきました。
畑:悔しかった部分もあるけれど、トータルとして見たらとても楽しかった大会でした。あとは競技以外の部分でも友達ができたりとか、収穫が多かったです。

廣川優音
―試合の感想
今日のインカレは初出場の試合だったのですが、インカレ独特の空気に飲み込まれてしまって本来の自分を出せず、ほろ苦いデビュー戦になってしまったかなと思います。いつもは観客席も小さくて、アットホームな中で試合が出来るのですが、みなさん気合いがあって、ピリピリとした緊張感も肌で伝わるのでそれに自分は負けてしまったという感じです。
―東インカレのときにダブルジャンプを取り入れたいとのことでしたが
練習はしていて、セカンドジャンプでダブルトゥループを入れようかと考えていたのですが、監督や助監督からまだ早いんじゃないかとアドバイスをいただきました。私自身も自信を持って跳べる技ではなかったので、次に回すことにして跳びませんでした。
―来年以降の目標は?
まず、今年の東インカレの目標がインカレ出場だったのですが、来年は8位以上を狙います。そうなると今回出来なかったスピンを徹底的に練習しなくちゃいけないなと思いますし、他の選手と比べてジャンプの配点が低いのも気になったのでダブルジャンプも取り入れていきたいと思います。ずっとシングルでやってきてたのですが、今年はアイスダンスも始めます。そちらでスケーティングの技術を身につけて、それをシングルに生かしていきたいと思います。
―今回見つけた課題を踏まえて、やっていきたいことは?
まずはメンタル強化というか、どの試合においても確固たる自分を表現できるっていうのが1番大事だと思うんです。普段の練習が物を言うと思うので、練習の段階から本番のつもりで、積極的に技やスケーティングを習得しつつそれを本番で生かせるように、普段の練習の空気を変えていきたいです。

下川麻里奈
―優勝おめでとうございます
3度目の正直とはこのことだと思いました。優勝を狙い続けてきたので、最後の最後に自分が納得いく演技をして、結果が付いてきてくれたことが嬉しいです。
―演技直後に考えていたこと
ノーミスでとても楽しく滑れたので、終わったときは本当に綺麗ごとみたいだけれど、順位はどうでもいいからこの演技ができて良かったと思いました。
―いつになく喜んでいましたね
東日本インカレから内容は変えないつもりだったのですが、習得したはずのダブルトゥーループがサルコウのようになってしまって。苦手意識もあり確率も低かったので変更しました。本当は色んなジャンプを跳んだ方が演技構成点などは出るとわかっていたんですけど、私の実力でタイトルをつかむためには挑戦するよりも確実で点数を稼げる、勝てるプログラムじゃないといけない。見栄えはしなくても勝ちにこだわるプログラムで、納得できる演技ができました。どうしても優勝したかったので。
―優勝したいという気持ちに特別な理由は?
昔からスケートをやっていて、ノービスや選手権でも日本一になったことはなかったし、スケート以外のことでも、これから先もきっと私が日本一になれることなんてないだろうと思って。クラスは分かれているし一番下のクラスでも、目の前につかめそうなタイトルがあるんだったら狙いたくて。小さいころからやってきたスケートの集大成として、最後の年に優勝したいとも思っていました。

青野満梨香
―試合の感想
自分を試合のために追い込めてなかったので、それが結果に出てしまいました。
―練習から調子が良くなかったと聞きしましたが、調子が落ちたのはいつ頃から?
年末の練習量が足りなかったのが原因ですね。東インカレに比べて少なかったのは分かっていて。「本番はできるだろう」という気持ちで向かってしまって。練習で出来ないものは本番でも出来ないなと思いました。あとは氷の感覚も慣れているものと違って。ジャンプでトウを突くときに突きにくかったり、スピンの時に回りにくかったり、氷がコンディションに影響したのはありました。
―自分を追い込めてないというのは、練習量の面で?
あとは意気込みですね。「絶対勝ってやる」という気持ちよりは、「楽しんでやろう」と思ってしまって。それで楽な方向に流してしまったというのはあります。
―規模の大きい大会だと緊張感も変わりますか?
緊張しますけど、この大会に出られた喜びのほうが大きかったので。楽しんでやろうと思って滑ってました。緊張よりは楽しいなという感じです。
―今回の結果をどのように生かしていきたい?
もう少し自分をストイックに追い込んで、一つ一つの試合を大事に挑みたいと思います。

梅林暁乃
―滑り終えての感想
1本目のアクセルが飛べなかったのが悔しいです。1番跳ばないといけないジャンプだったので、1番多く練習したのですが。
―今日までの調子は?
調子はすごく悪くて。何も跳べなくなりましたし。でもこっちに来て公式練習も良い練習ができて行けるかなって思ったんですけど、やっぱり跳べなかったです。
―4年間インカレに出場しているが、今回を今までと比べて
前が思い出せないんですけど(笑)4年間で通して1本もアクセルをまともに飛べなくて。でも1番楽しく踊れたと思います。
―最後だと思うと緊張感も変わりますか?
逆に緊張しなかったです。最後だから楽しく滑ろうって気持ちのほうが大きかったので。
―楽しく滑れた理由の中には、同期の方が揃っているということも?
そうですね、いつもの練習の環境が北海道にもあるっていう。
―国体に向けて
アクセルジャンプを飛びたいと思います。
Copyright (C) 立教スポーツ編集部, All Rights Reserved.