2016/11/07

弓道部


見つめる先にあった夢

◆平成29年度東京都学生弓道女子部リーグ戦◆
10月23日 対立正大 東京農業大学弓道場
○立大 47 ― 44 立正大●

立大

一立

二立

三立

四立

五立

大前
(藤田梨=営3)

17

二的
(久貝=現1)

17

落前
(大場=観3)

1(矢澤=現3)

3(増田=コ2)


(内藤=コ4)

2(梅垣=現3)

12

47


立正大

一立

二立

三立

四立

五立

11

10

11

44



驚異の4戦4勝を収めたリーグ戦が終了し早2週間。この日、立大は満を持して立正大との入れ替え戦に挑んだ。立大悲願の3部昇格へ。3年の思いを胸に、負けられない戦いが始まった。

一立目。大前の藤田梨(営3)と久貝(現1)が皆中を決めるなど好調の滑り出しを見せるも、後の2人がこの波に乗り切れず合計で9中。対する立正大は一立目から11中を決め、3部の格の違いを見せつけてきた。その後も平行線で試合が進み、転機が訪れたのは三立目。立大はメンバーチェンジを経て安定の9中。一方で2立ち連続で10中以上獲得していた立正大が6中にとどまったのだ。ここで望みを見出した立大。四立目も9中を決め、ついに勝負の五立目が訪れた。

この時点での立正大との差は9。立大が逆転勝利を収めるには、今までの立ちを上回る10中を出さなくてはならない。苦境といえば苦境かもしれない。しかし、今の立大に怖いものはない。最初の1射目は3中とまずまず。続く2射目。ここで安定して当ててきたエース藤田梨が抜いてしまう。見ている全ての人間が息をのんだ。だが続く久貝が冷静に的を射止め、悪い流れを断ち切る。今までは実力差が大きいことが課題とされていた立大。エースが失敗しても他の選手がカバーできるまでに成長したことを象徴する場面だった。3射目ではこの試合で初めて4人全員が的中し、運命の4射目。藤田がいつもと変わらずゆっくりと弓を引き、矢が放たれ、時が止まる。屈辱の4部降格を喫した3年前。厳しい練習に励み、辛い思いをした過去。あらゆる記憶と思いを乗せた矢はなだらかな弧を描き、皆が見つめていた場所へと届いた。

試合終了の瞬間、今までの無表情が嘘のように涙に染まる。声をあげて泣きわめき、震える膝が床につく。ついに実った3年の夢。1年生から4年生まで皆の力でつかんだ立大の未来は、この日の空のように晴れ渡ることを確信させた。
(11月7日・秀村聡美)


◆コメント◆
大前・藤田梨
「交代で出たりスタメンで出たりとか色々あったけど、毎試合ちゃんと出場できてよかったです。昨年はメンバーに入って会場まで弓を持ってきてはいたけど、直前の調整で調整しきれなくて昨年は出られなかったので。今年は精神的な成長があったのかわからないですけど、立教の弓道場でできることが他大の弓道場でもできるようになったところが、今年成長できた点だと思います。正直に言うと練習をたくさんしたのが要因で、その背景には昨年試合に出られなかったり、新人戦でいい結果を残せなかったときに悔しい思いをしたっていうのがあります。練習したからにはできるだろうと思いました。どの試合も接戦や相手の調子が崩れて勝たせてもらった試合があったので、勝ちは勝ちとして喜んで、でも抜いてしまった矢に関してはそれぞれ反省して次に臨んでいくというのが毎試合できていたので、その点でいい雰囲気でできていたのではないかと思います。今日の試合もそうですけどチーム内の的中の差がどうしてもあるので、自分はもちろんこのまま当て続けて、上も伸ばしていって、どちらかというと下級生の指導を通して全体の底上げをしてチームを作っていきたいです。今日ここに来るまでに今までのリーグ戦5週間の間でみんなで勝ちをつかめて、最後の入れ替え戦でも無事に昇格をつかめたので、本当にみんなでつかんだ結果です。本当に良かったです。」

二的・久貝
「あっという間だったなっていうのが一番の感想です。1年生としてのプレッシャーはありました。やっぱり一人だったし、1年生で出させてもらってるのもあって、これは当てて貢献しなきゃいけないなというのは一番ありました。最後外してしまったのが一番の心残りで、次への課題ですね。試合で皆中を出すくらいの意気込みで、それを実現するっていうのが今後目標になってくるかなと思います。だいぶ緊張して、打ち起こしでも結構震えていたんですけど、その前にいったん深く深呼吸して、落ち着いたことでだいぶ冷静さを保てたかなと思います。絶対負けられないなって思って、ここで逆転しなければ勝てないと思ったので、いつも以上に声を出したり、仲間の応援を聞いたり、全力で挑みました。3部は4部での戦いのようにはいかないと思うので、今まではちょっと運で勝ったりした部分があったので、それを実力で勝っていけるようにこれから全員が14中や高い的中を出せるような雰囲気作りを1年の仕事とかでも完璧にして、チーム全体として3部に残っていきたいなって思います。」

落・内藤
「私が1年の時に4部に降格して、その時は選手として出られない状態で、来年こそは昇格しようと願い続けて3年目になっちゃったんですけど、やっぱり自分が最後になってみて今年こそはってもう一回気持ちを思い直してのリーグ戦でした。今年はずっと不調で、ずっと出られなくて後輩や藤田に頼りっきりで、悔しいな、情けないなと思っていたんですけどその分自分も介添えとか指導などで貢献できるところが多かったと思うのでそういうところで部員をサポートして結局結果的には全員で掴み取った勝利だったかなと思います。試合前はみんな緊張していたんですけど、前の二人(大前、二的)がすごく当ててたので、そのいい空気が道場全体に広まって、みんなもすごい気合が入って立ちが進むごとにいい試合になっていったかなって思います。本当に全員で取れた勝利だなって思います。言うと緊張しちゃったと思うんで言わないようにしてたんですけど、相手が最後6中ということで、やっぱり勝てるって、あと10中当てれば勝てるって気持ちでちゃんと強気で立に臨めたと思うし、選手が強気になれるように、ちゃんと声を出して応援できてたと思うので、緊張はもちろんしてたと思うんですけど、最後まで強気で臨んでくれてだからこそ勝てたかなと思います。今の子たちは4部しか知らないので、3部の大学の練習や試合の臨み方や雰囲気が違うところがあって、そういうのに吞まれないように対等に戦っていかないといけないし、むしろ相手を圧倒していかないと、勝ち残れないと思うので、今後も強気の姿勢を持ち続けて臨んでほしいです。新4年が今度は7人もいるので、引っ張っていってくれるかなって。でもそれに甘えず、新3年生もついていく、むしろ上級生を盛り上げるくらいの気持ちでどんどん前に前に進んでいってほしいです。」


介添・藤田量
「的中が振るわなかったこともあったけど何とか乗り切って、ちゃんと調整してそれぞれの試合に挑めたのがよかったなと思います。当たる人と当たらない人の差があったけど、そこで腐らずにそれぞれが練習に励んでいたので雰囲気はよかったと思います。自分が選手として出場できなかったからには、しっかり選手の力になるぞという気持ちで試合に臨みました。外した選手には気になった射義について声をかけたりしたんですけど、あたってるときはその子を信じて任せるようにしていました。前2人はすごい調子が良くて本番でもそれを出せていたのかなと。後ろ2人はころころ替わったりしていたんですけど、ちょっと調子が悪くてもその中でしっかり調整をしてやることをやってくれていました。目標が的中数52で、少し高めではあるけど、少し低めに設定するとそこで満足してしまうかもしれないので、そこを目指して一個一個積み重ねて行けたものだと思えば、今日はそこまで届かなかったけどリーグの中で最も良い的中数をとれたので、それでよかったと思います。最後の追い上げは私が見ていても頼もしかったしびっくりしました。3年生とは長く一緒にやってきて一番頼りにしてるし、的中もだんだん伸びてきて来年が楽しみだなと思います。2年生は自分たちが指導して育ててきたのでこれからの活躍に期待したいです。1年生は最近伸びてきて8人もいるので来年が心強いです。」

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